銀河に浮かぶ

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空海の宇宙観その3 空海と量子力学

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 空海の宇宙観として、即身成仏儀の内容を2点にまとめました。

 

その1。

 この宇宙を構成している全ての要素は、互いに混じり合い、また常に融合し合っている。

その2。

  あらゆるものと人は、あるがままで、あらゆる事を知る智を備えている。

 

 

ではその説明を順に始めます。

 

 

 

 その1。

この宇宙を構成している全ての要素は、

互いに混じり合い、また常に融合し合っている。

 

 

全ての要素とは、

物質的なものだけではなくエネルギー的なものまで全て含みます。

エネルギー的なものとは、また音や音楽、電波、風や雲、光、宇宙などの自然・自然現象、力などなど...そして心や思考、気持ちなども含みます。

およそこの世に存在してると私たちが認識している(していないものも含めて)

事象のすべて、ということです。

 

 

そしてそれらは互いに混じり合い、常に融合し合っている。

この融合を表す本文での言葉は、瑜伽(ゆが)で、ヨーガ、ヨガに繋がる言葉で、

結びつく・溶けあうということを表します。

 

 

 

イメージとしては、全ての要素が原子的なものとして存在してると考えてみてください。

この宇宙という箱の中(あくまでイメージです)に存在している全ての要素が、全て互いに溶け合っている。。

 

 

私は、空海の宇宙観はそのまま、現代の物理学、量子力学と一致すると考えています。

 

 

量子力学とは、

物質を作る超ミクロ単位の分子や原子、またそれを構成する電子など(をまとめて量子という)について考える学問です。

私たちが目に見えている物質の世界と、実際のミクロの世界・量子の世界では趣きが異なっています。

 

アインシュタイン相対性理論によって、

物質はエネルギーから成っている

ということを表しましたが、それは現代の量子力学でどんどん立証されています。

 

物質というと固い、または固定した存在をイメージしがちですが、その実態は固定したものではありません。

 原子は物質といいながらも、回転し続けながら振動するエネルギーの渦巻きの様なもので、またエネルギーを放射しています。

 

私たちが固定した物体であると思っているものもすべて、エネルギーが寄り集まったものなのです。

(各原子、また原子がより集まったものはすべて固有のエネルギーを発しています。)

 

また先に挙げた、音や光や力や、また思考なども、同様です。

 

つづく。。

 

          文:満ちる