空海の宇宙観その9 深呼吸の効果
今回は、空海の宇宙観を直接解説するというよりは、
現代の目線での補足ということになりますが。
古くから東洋では、心身の繋がりが重視されてきました。
心身は呼吸で繋がっている、とさえ言われてきました。
『ヨーガ・スートラ』という現代のヨガにも繋がる古代インドの哲学の教典(4〜5世紀に書かれたといわれてる)ですが、その中には
ヨーガとは「心の作用を静止させること」であり、
トレーニングと離欲(欲から離れること)によって心の作用は静止する、
体を使ったトレーニングを繰り返すことで、心の作用をコントロール可能、
また、
呼吸法によっても心の静穏が得られるとあります。
世界中の色々な場所・場面で、ヨガの賢者などの呼吸の効果は科学的に検証もされてきていますが、
深呼吸の科学的効果として挙げてみましょう。
(本や、ネット上に公開されている論文などから拾っています。)
深呼吸をすると、
○脳波は波の周期数が減って振れ幅が大きくなり、ゆったりと大きな波になり、感情が抑えられ、落ち着いた精神状態になる。
○交感神経と副交感神経が整う。また交感神経から副交感神経が優位になり(つまりリラックスした状態)、血圧が低くなることで皮膚の毛細血管が拡がり、皮膚の血行が良くなって皮膚温度も上昇する。
○胃腸の活動も活発になり、唾液や胃液、インスリンの分泌が盛んになり、血糖値の低下も確認されている。
○セロトニン(幸せホルモンと言われる)が分泌される。
○ストレス緩和効果がある。
○自律神経が整う。
○集中力が高まる。(脳神経学的に、普段アクセスする脳の部位とは異なる場所にも深呼吸時にはアクセスしているそうです。)
また、腹式の深呼吸をすることによって、
○腹筋や横隔膜が収縮することによって内臓のマッサージ効果があり、内臓の血液循環が良くなる。
○腹圧がかかって、腹部大動脈が圧迫されることによって心臓への血液の戻りが良くなり、心臓循環器系も活性化する。
○肝臓や脾臓をマッサージすることによって、そこで蓄えられている赤血球が放出され、血中の赤血球が多くなる。
こうしてみてみても確かに、呼吸によって身体にも、そして心理状態にも
影響があるのだとわかります。
前にもこのブログで書いたのですが、あらためて。
まずは深呼吸。。!
文: 満ちる